2006年1月12日号 [文科省初中局メルマガ]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ ┌─────────┐ 文部科学省初等中等教育局
■ │初中教育ニュース │ メールマガジン
□ │ 第20号 │
■ └─────────┘
□ このメールマガジンは、幼稚園から高等学校までの初等中等教育中心に
■ 教育改革を巡る様々な情報を迅速にお届けするために発行しています。
お問合せ:sy-mel@mext.go.jp
2006.1.12
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[目次]
・ メルマガの配信登録が誰でも簡単にできるようになりました!
・ 教育改革の動き
・ お知らせ
・ コラム:まえかわの「ま、え~か」
・ 編集後記
───────────────────────────────────
■メルマガの配信登録が誰でも簡単にできるようになりました!■
1月4日から、メルマガの配信登録を誰でもホームページから簡単に行うこ
とができるようになりました。以下のサイトに、配信を希望するメールアドレ
スを記入いただければ完了です。是非ご活用ください。
https://mg01.e-mediagate.com/optin/002n/insert.jsp
(この登録サービスは、外部の配信業者に委託しています。このため文部科学
省のホームページと違うアドレスになっています。
http://www.mext.go.jp/magazine/index.htmもご覧ください。)
昨年までは、都道府県・市町村教育委員会の窓口となるメールアドレス、教
育団体等の方々の個別のメールアドレスをご連絡いただいて、それを編集局が
手作業で登録していました。それに比べれば大進歩です。
今後とも、初中局メルマガ「初中教育ニュース」をよろしくお願いします。
───────────────────────────────────
□ 教育改革の動き
☆ 特別支援教育に関する最近の報道について
瀧本 寛 〔特別支援教育課長〕
1月8日付け朝日新聞朝刊において、「学習障害児らに指導教室 盲・ろう
・養護学校一本化 特殊学級、改称し存続」との記事が掲載されました。
この記事の内容は、昨年12月8日に中央教育審議会が取りまとめた「特別
支援教育を推進するための制度の在り方について(答申)」及び現在準備中の
法案の内容とほぼ一致するものです。念のため、この記事の内容についての事
実関係等を以下にまとめました。
昨年12月8日、中央教育審議会が「特別支援教育を推進するための制度の
在り方について(答申)」を取りまとめました。この答申は、大きく4つの提
言をしています。
(1) 障害のある児童生徒等の教育について、従来の「特殊教育」から、一
人一人のニーズに応じた適切な指導及び必要な支援を行う「特別支援教
育」に転換すること
(2) 盲・聾・養護学校については、障害の種別を超えた学校制度である
「特別支援学校」に転換し、特別支援学校の機能として、小中学校等に対
する支援を行う地域の特別支援教育のセンターとしての機能を位置づけ
ること
(3) 小中学校においては、通級による指導を弾力化し、LD(学習障害)、
ADHD(注意欠陥/多動性障害)を新たな対象とするとともに、特殊
学級の運用の弾力化等を図ること
なお、特別支援教室の構想については、特殊学級が有する機能の維持、
教職員配置との関連等の諸課題に留意しつつ、その実現に向け引き続き
検討すること
(4) 盲・聾・養護学校教諭免許状を「特別支援学校教諭免許状」に一本化
すること
現在、文部科学省は、答申を踏まえ、具体的な制度改正を準備中です。現時
点では改正法案を取りまとめるに至っておりませんが、1月20日にはじまる
次期通常国会に改正法案を提出し、平成19年度からの新制度の施行を目指し
ています。
なお、LD(学習障害)、ADHD(注意欠陥/多動性障害)を通級による
指導の対象とするための学校教育法施行規則の改正は、平成18年度からの制
度の施行を目指しています。
文部科学省としては、中央教育審議会の答申の提言等を踏まえ、特別支援教
育の一層の充実を図るため、制度改正を含め、今後とも諸施策の充実に努めて
まいります。
(参考)
「特別支援教育を推進するための制度の在り方について(答申)」全文
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/05120801/all.pdf
───────────────────────────────────
★ 審議会情報
中教審に関する基本情報については、こちらをご覧ください。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/index.htm
───────────────────────────────────
□ お知らせ
☆ 「コミュニティ・スクール推進フォーラム」のお知らせ
〔初等中等教育企画課〕
コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)は、保護者や地域の皆さん
の声を学校運営に直接反映させ、保護者・地域・学校・教育委員会が一体とな
ってより良い学校を作り上げていく新しい仕組みです。
文部科学省では、この制度の普及促進のため、コミュニティ・スクールを導
入している自治体・学校などの取組や成果の発表、協議などを行う「コミュニ
ティ・スクール推進フォーラム」を開催することとしました。
コミュニティ・スクールの導入を検討中の教育委員会の皆さん、教職員の方
々、学校運営にご関心をお持ちの保護者や地域の皆さんのご来場をお待ちして
います。
〔開催日時〕
東京会場
【日時】 平成18年1月31日(火曜日) 10時20分~16時30分
【場所】 国立オリンピック記念青少年総合センター カルチャー棟大ホール
名古屋会場
【日時】 平成18年2月9日(木曜日) 10時20分~16時30分
【場所】 テレピアホール
福岡会場
【日時】 平成18年2月6日(月曜日) 10時20分~16時30分
【場所】 電気ビル別館 電気ホール
詳細・参加申込については次のサイトをご覧下さい。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/12/05121901.htm
コミュニティ・スクールって何??という方は次のサイトをご覧下さい。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/community/index.htm
☆ 平成18年度予算額(案)主要事項の概要について
〔財務課〕
昨年12月24日に、平成18年度政府予算案が閣議決定されました。初等
中等教育関係の予算額(案)の主要事項について、文部科学省ホームページに
掲載いたしましたので、以下のサイトをご覧ください。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/12/05122801.pdf
上記のPDFファイルを開く前のアドレスはこちらです。
http://www.mext.go.jp/a_menu/01_c.htm
───────────────────────────────────
○ 文部科学省で発行している他のメールマガジンへのリンク
★生徒指導メールマガジン(児童生徒課)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/04121503.htm
★大学改革GPナビ-Good Practice-(大学振興課)
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/tokushoku/05060601.htm
★エル・ネットメールマガジン登録アドレス(参事官(学習情報政策担当)付)
http://www.opencol.gr.jp/mm/
───────────────────────────────────
○ 初中局の報道発表資料はこちら
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/shotou.htm
*メールマガジンの内容は文部科学省のホームページにも掲載しております
のでこちらもご活用ください。
http://www.mext.go.jp/magazine/index.htm
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/09/05092802.htm
───────────────────────────────────
□ コラム:まえかわの「ま、え~か」
学校評価は何のため?
今日、学校評価は幼稚園から大学・大学院まで、学校種を通じた重要課題で
ある。
大学評価では、すでに長年の実績が蓄積されており、第三者評価機関として
昭和22年以来の伝統を持つ大学基準協会や平成12年に設置された大学評価
・学位授与機構などの機関が整備されている。
小中学校における学校評価については、平成14年に施行された小学校・中
学校の設置基準で学校の自己評価とその結果の公表が努力義務とされて、現在
公立小中学校ではほぼ100%近い学校で自己評価が実施されている。 昨年
10月26日の中教審答申でも学校評価は重要な課題とされ、「学校・地方自
治体の参考に資するよう大綱的な学校評価のガイドラインを策定する」ことや、
自己評価とその公表を「今後全ての学校において行われるよう義務化する」こ
とが必要だとされた。
ここで、きちんと踏まえておかなければならないのは、同じく「評価」と言
っても、「大学評価」と小中学校の「学校評価」とでは、その趣旨・目的が大
きく異なるということだ。
大学評価とは「アクレディテーション(accreditation)」(認証評価、適
格認定などと訳されている)のことである。平たく言えば、一定の水準以上の
大学であることを保証する「マル適マーク」を与えることだ。その前提は、
(1)大学は玉石混淆の世界であり、大学で学ぶ内容や水準には著しいばらつ
きがある、
(2)大学は学習する側が選択する教育機関であり、選択する側に自己責任が
ある、
ということである。
この2つの前提は小中学校には通用しない。義務教育である小中学校の教育
では、すべての子どもに一定の内容・水準が保障されなければならない。子ど
もが居住する地域に必ず設置しなければならない小中学校においては、学校選
択を当然の前提にすることはできない。小中学校を「マル適マーク」のついた
学校とついていない学校に区別することは、決して好ましくもないし望ましく
もない。
では、小中学校の評価は何のために必要なのか。それは、それぞれの学校の
教職員、保護者、地域住民、設置者自治体などの当事者・関係者が、学校運営
や教育活動の課題を洗い出し、目指すべき目標を不断に見直しつつ、共通理解
を持ちながら、協力してよりよい学校づくりを進めていくためのものである。
学校評価はこれらの当事者・関係者をつなぐ一つの大切な「絆」だとも言える
だろう。
学校評価は、国が一律に統制するためのものでもなければ、市場で消費者が
選択するためのJISマークでもないのである。
前川喜平〔(まえかわ・きへい)初等中等教育企画課長〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 編集後記
本年より、自動配信登録システムが整備されたことで、今までHPでご覧い
ただいていた多くの方々へもこのメルマガをお届けできるようになり、編集部
一同大変喜んでいます。新しく配信登録された皆様、これからどうぞよろしく
お願いします。
また、編集部では、皆様からたくさんのご意見・ご指摘、また、応援のメー
ルやお手紙をいただきました。メルマガ編集において参考とさせていただき、
また、大変励みにしています。ありがとうございました。これからも率直なご
意見をお待ちしています。
編集部へのご意見・お問い合わせについては、これまで同様、文部科学省の
メールアドレス:sy-mel@mext.go.jp 宛にお願いします。
今後とも初中教育行政へのご理解とご支援をどうぞよろしくお願いします。
本年も皆様にとって実り多い一年になるようお祈りします。
(「初中教育ニュース」編集部一同)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
初中教育ニュース---------------文部科学省初等中等教育局メールマガジン
第20号
発行元 文部科学省初等中等教育局内
「初中教育ニュース」編集部
TEL 03-5253-4111(内線2007)
e-mail sy-mel@mext.go.jp